唐津くんち 2026

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唐津くんち

ユネスコ無形文化遺産

唐津くんち

2026年 11月2日(月)〜 4日(水)

漆と金箔で仕上げた巨大な曳山14台が、威勢のいい掛け声とともに城下町を駆け抜ける――唐津がいちばん熱くなる3日間です。

唐津くんちは、唐津神社の秋の例大祭です。毎年11月2日から4日の3日間、旧城下町一帯が祭り一色になり、例年50万人を超える人が訪れます。2024年は3日間でのべ約64万人と過去最多を記録しました。

主役は「曳山(ひきやま)」と呼ばれる14台の大きな山車です。地元では「ヤマ」と呼ばれ、獅子の頭や武将の兜、鯛、龍、船などをかたどっています。粘土の型に和紙を何百枚も貼り重ね、漆を塗って金箔などで仕上げる工芸品で、高さは7m近く、重さは2〜3トンにもなります。1819年に作られた刀町の「赤獅子」から1876年の「七宝丸」まで、江戸後期から明治初めにかけて作られたものが今も現役で使われています。

それぞれの曳山は町内ごとに受け継がれていて、その町の若者たちが揃いの法被姿で長い綱を曳きます。笛・鐘・太鼓のお囃子にのせて「エンヤ」「ヨイサ」と声を張り上げ、重い曳山を走らせる姿が見もの。曲がり角では、曳山が勢いよく向きを変える瞬間に沿道から歓声が上がります。

初めてなら、まずは11月3日の昼、西の浜の御旅所への「曳き込み」を見るのがおすすめです。砂地に車輪を取られながら曳山を引き入れる場面は、祭りの中でもいちばんの迫力です。夜の雰囲気を味わうなら2日の宵曳山、14台をじっくり見比べたいなら4日昼の米屋町通りの勢揃いが狙い目です。

有料の観覧席はなく、沿道から無料で見物できます。そのぶん人出は多く、交通規制もかかるため、電車で来て歩いて回るのが基本。巡行時刻は先頭の曳山の予定で、14台が通り過ぎるには約50分かかるので、時間に余裕をもって出かけましょう。

人出

例年3日間で50万人超。2024年は3日間でのべ約64万人と過去最多(唐津市の統計)。2025年の人出は未確認。

文化財

ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」(2016年登録、全国33件のひとつ)

Schedule

3日間の流れ

祭りの幕開けとなる夜の巡行。提灯をともした曳山が、1番の赤獅子を先頭に大手口(刀町)を出発し、途中で各町の曳山が順に列に加わりながら旧城下町を回って、唐津駅近くのアルピノ・曳山展示場へ向かいます。2026年は開始が前年より30分早い19:00です。時刻は唐津市が公表した2026年版巡行マップによるもので、1番曳山「赤獅子」の通過予定時刻です(14台すべてが通り過ぎるまで約50分かかります)。

  1. 18:00

    巡行コース周辺で交通規制が始まる(23:30まで)。唐津神社周辺は18:00〜24:00歩行者天国

  2. 19:00

    大手口(刀町付近)から赤獅子を先頭に6台が出発。以降、各町の曳山が順に合流

  3. 19:12

    大石町を東へ(材木町〜大石町の通り)

  4. 19:33

    水主町を西へ折り返す

  5. 19:40

    魚屋町付近

  6. 19:53

    中町・刀町付近を通過

  7. 20:03

    八百屋町付近

  8. 20:43

    坊主町付近

  9. 20:53

    西旗町付近

  10. 21:14

    坊主町交差点付近

  11. 21:30

    ふるさと会館アルピノ・曳山展示場に到着(先頭)

Hikiyama

14台の曳山(ヤマ)

巡行は番号の順。1番の赤獅子が先頭です。

1

赤獅子刀町・1819年

全ての曳山の始まりとなった一番山。真っ赤な獅子頭に一本角と垂れた耳が特徴で、角の後ろに御幣(ごへい)を立てるのは赤獅子だけです。

2

青獅子中町・1824年

緑色の獅子頭で、前後に分かれた角と、歯や牙をむき出しにした精悍な顔つきが見どころです。

3

亀と浦島太郎材木町・1841年

大きな亀の甲羅に、釣り竿と玉手箱を持った浦島太郎が座る愛らしい曳山。雨の日には太郎が蓑と笠を着けた姿になることもあります。

4

源義経の兜呉服町・1844年

兜の形をした曳山の第1号。本物の兜を拡大して作られ、巨大な鍬形(くわがた)と龍の飾りが目を引きます。

5

鯛魚屋町・1845年

全身朱色の大きな鯛。目を大きくデフォルメしたユーモラスな表情で、子どもにも人気の曳山です。

6

鳳凰丸大石町・1846年

船首に鳳凰を飾った大型の船形曳山。屋根付きの屋台を載せ、木組みで作られているため14台の中でも特に重いとされます。

7

飛龍新町・1846年

大きな翼を広げた二本足の龍。金色に輝く目や牙、角、背びれと水平に伸びた尾が力強い印象です。

8

金獅子本町・1847年

全身を金で覆った豪華な獅子頭。幅3m超と獅子頭の曳山では最大級で、歯にはプラチナ箔が使われています。

9

武田信玄の兜木綿町・1864年

兜形の曳山の2台目。正面に鹿の角を付け、白いヤクの毛を垂らした勇ましい姿です。

10

上杉謙信の兜平野町・1869年

兜に獅子が噛みついたデザインが特徴。正面には雀が3羽あしらわれ、赤一色の錣(しころ)が鮮やかです。

11

酒呑童子と源頼光の兜米屋町・1869年

退治された鬼・酒呑童子の首が、源頼光の兜に噛みつく場面を表現。血走った目と磁器製の歯が迫力満点です。

12

珠取獅子京町・1875年

緑の獅子が朱色の大きな珠に四つ足で乗る、ほかにない形の曳山。唐津焼の意匠を参考にしたといわれます。

13

鯱水主町・1876年

虎の頭を持つ朱色のしゃちほこ。頭と尾が上下に動く仕掛けがあり、火除けの守り神とされています。

14

七宝丸江川町・1876年

龍の頭を船首に飾った船形の曳山で、隠れ蓑や打出の小槌など七つの宝を積んでいます。行列のしんがりを務めます。

Where to watch

観覧スポットと臨時駐車場

Glossary

これだけ知っておけば楽しめる

くんち
九州北部で秋祭りを指す言葉。旧暦9月9日(重陽の節句)の「くにち(九日)」がなまったものといわれます。唐津では唐津神社の秋祭りのことで、地元の人は親しみを込めて「おくんち」とも呼びます。
曳山(ヤマ)
祭りで町を巡る大きな山車。獅子や兜、鯛、船などの形をした漆塗りの飾りを、車輪の付いた台車に載せたものです。唐津では「ひきやま」と書いて「ヤマ」と呼ぶのが正式とされています。14台あり、作られた順に番号が付いています。
曳子(ひきこ)
曳山の綱を曳く人たち。各町の若者が中心で、町ごとにデザインの違う法被(はっぴ)や鉢巻きを身につけています。後ろでは梶棒(かじぼう)を操って曳山の向きを変える役もいます。
宵曳山(よいやま)
11月2日の夜に行われる、祭りの前夜祭的な巡行。提灯の明かりに浮かび上がる曳山が幻想的です。
神輿(みこし)
神さまが乗るとされる乗り物。11月3日には唐津神社の神輿が御旅所まで出かけ、曳山はそのお供として行列します。
御旅所(おたびしょ)
お祭りのときに神輿が一時的に立ち寄って休む場所。唐津くんちでは唐津神社の西、西の浜の「明神台」と呼ばれる一帯で、砂地の広場になっています。
御旅所神幸(おたびしょしんこう)
神輿が御旅所へ出かける行事のこと。11月3日に行われ、唐津くんちのメインの日です。
曳き込み・曳き出し
曳山を御旅所の砂地へ引き入れるのが「曳き込み」、そこから道路へ引き出すのが「曳き出し」。車輪が砂に沈んで動きにくいため、曳子たちが全力で曳く一番の見せ場です(11月3日12:00〜/15:00〜)。
翌日祭(よくじつさい)
11月4日の最終日の巡行。以前は「町廻り(まちまわり)」と呼ばれていました。神輿は出ず、曳山だけが町を回って展示場に納められます。
エンヤ・ヨイサ
曳子たちが綱を曳きながら上げる掛け声。お囃子と一緒に町中に響き、祭りの気分を一気に盛り上げます。
曳山囃子(ひきやまばやし)
笛・鐘・太鼓の3つの楽器で奏でるお囃子。曳山に乗った囃子方が演奏し、「道囃子」「競り囃子」「立山囃子」の3曲があります。「日本の音風景100選」にも選ばれています。
かぶかぶ獅子
11月3日の早朝、唐津神社で神田(こうだ)地区の青年が奉納する獅子舞。木彫り漆塗りの獅子が口をカブカブと動かすことからこう呼ばれます。

Access

交通規制・アクセス

臨時駐車場マップ

交通規制

巡行の3日間は曳山コース周辺で大規模な交通規制と歩行者天国が実施されます。2026年の規制時間帯は11月2日18:00〜23:30、3日7:00〜18:00、4日8:30〜18:30。曳山が通過する予定時刻の前後1時間も規制がかかります。

  • ●11月2日(月)18:00〜23:30、11月3日(火・祝)7:00〜18:00、11月4日(水)8:30〜18:30に巡行コース周辺で交通規制
  • ●曳山の通過予定時刻の前後1時間は、コース外の周辺道路にも規制がかかる
  • ●歩行者天国:唐津神社周辺は2日18:00〜24:00、3日・4日9:00〜23:00
  • ●歩行者天国:中町・京町周辺の一部区間は2日21:30〜23:30、4日16:30〜18:30
  • ●歩行者天国:唐津駅北側(米屋町周辺)の一部区間は3日16:00〜18:00、4日12:00〜15:00
  • ●唐津バスセンター(大手口)発の路線バスは、11月2日始発〜4日終日、臨時バス停(昭和バス本社前)からの発車になる。千代田町にも臨時バス停が設けられる
  • ●市営材木町駐車場は巡行路に面しているため、時間帯によって車の出し入れが制限される
  • ●路上駐車は厳禁。警察官や曳山関係者の誘導に従うこと
最新の規制情報(公式)

電車で(おすすめ)

JR唐津駅(筑肥線・唐津線)が会場の最寄り駅で、唐津神社まで徒歩約10分。福岡方面からは福岡市地下鉄空港線と直通運転するJR筑肥線で乗り換えなしで来られます。注意点として、唐津線(唐津〜久保田)と筑肥線(山本〜伊万里)、佐賀駅〜唐津駅間では交通系ICカードが使えないため、切符を買って乗車してください。また福岡市地下鉄ではクレジットカードのタッチ決済が使えないので、交通系ICカードを利用しましょう。

車で

西九州自動車道・唐津ICから会場まで約6km。2026年は臨時無料駐車場8か所(松浦河畔公園300台、メルキュール佐賀唐津リゾート横300台、同リゾート前河川敷300台、松浦川運動広場グラウンド700台、外町小学校グラウンド120台、長松小学校グラウンド200台、さんて駐車場150台、浄水センターグラウンド120台)が3日間とも開設されます。利用時間は11月2日17:00〜22:30、3日・4日9:00〜17:00で、時間外は出入りできません。各駐車場から会場へのシャトルバスは運行されないので、徒歩(場所によっては30分程度)を見込んでください。市営の有料駐車場(南城内148台・旧高取邸82台・材木町98台・東城内194台)もありますが、早い時間に満車になりやすいです。

  • 臨時駐車場からのシャトルバスはないため、できるだけ電車での来場がおすすめ
  • 臨時無料駐車場は時間外の出入りができないので、出庫時刻(2日22:30、3・4日17:00)に注意。夜間は施錠する駐車場もあり、開設は変更になる場合がある
  • JRの帰りの切符は混雑を避けるため早めに買っておくと安心(唐津線・筑肥線の一部は交通系IC不可)
  • 臨時案内所:2日・4日は肥後堀横(市役所東側)、3日は肥後堀横と御旅所。唐津駅総合観光案内所も常設
  • 巡行時刻は先頭(赤獅子)の予定。最後尾の七宝丸までは約50分遅れて通過する
  • 曳山の現在位置はスマホ向けサービス「曳山なび」で確認できる(市の巡行マップにQRコード掲載)

露店・屋台

公式には露店の出店数や配置図は公表されていません。期間中は唐津神社周辺や巡行コース沿いを中心に露店が並び、祭りらしいにぎわいになりますが、場所や数は年によって変わります。現金のみの店も多いので小銭を用意しておくと安心です。2026年は、1日10万人以上の人出が見込まれる唐津神社前の明神通り一帯と旧大成小学校グラウンド一帯(御旅所周辺)が、11月2日〜4日の期間、火災予防条例の「指定催し」に指定されています(主催者に防火担当者の選任と火災予防計画の提出を義務づけるもの)。唐津駅隣のふるさと会館アルピノでは特産市が開かれます。なお、くんち期間中は市中心部で休業する飲食店もあるので、食事の計画は早めに。

観覧のマナー

  1. 1警察官や曳山関係者(役員)の指示に必ず従う
  2. 2巡行中の曳山や綱に近づかない。曳山の横に並んで歩いたり、すぐ後ろをついて歩いたりしない
  3. 3曲がり角は特に危険。曳山が大きく振れるので、道を広く空けて離れた場所から見物する
  4. 4撮影のときも歩道から身を乗り出さない。曳子が道幅いっぱいに走ってくる
  5. 5巡行路への立ち入りや、路上への座り込みはしない
  6. 6自撮り棒は使用禁止
  7. 7巡行ルート上・唐津神社周辺・御旅所の上空でのドローン飛行は禁止
  8. 8路上駐車はしない。公共交通機関か有料・臨時駐車場を利用する

FAQ

よくある質問

雨でも基本的に巡行は行われます。御旅所神幸が雨で中止になったのは2001年が68年ぶりというほどまれです。雨の日は材木町の「亀と浦島太郎」の浦島太郎が蓑と笠を着けた姿になることもあります。ただし荒天時は内容が変わる可能性もあるので、当日は唐津市や唐津観光協会の発表を確認してください。傘は周りの迷惑になりやすいので、レインコートが便利です。

曳山展示場

くんちの時期以外も、曳山に会える

曳山展示場(唐津ふるさと会館アルピノ敷地内に移転して公開中)

9:00〜17:00(最終入館16:40)。休館日は12月29日〜31日。くんち期間中は曳山が巡行に出ているため展示はありません(観光協会の案内では11月3日・4日は休館)。

一般310円、小・中学生150円、未就学児無料(20人以上の団体は2割引:一般240円、小・中学生120円)

佐賀県唐津市新興町2881番地1

参考にした情報(14件)

日程・時刻・料金などは変わることがあります。お出かけ前に公式情報をご確認ください。